神戸市立医療センター中央市民病院・開腹手術の真実

子宮筋腫で悩む方にいい治療を受けて頂くためのサイトです

子宮全摘手術後に発覚、開腹子宮全摘以外にも治療方法が!
数字で見る他院の治療実績

第7章 神戸市立医療センター中央市民病院の役割その光と影


神戸市立医療センター中央市民病院で巨大子宮筋腫は、アゴニスト療法の適応は無く、 大きいままでの開腹子宮全摘手術でした。
しかし東大病院ではアゴニスト療法をして腹腔鏡でトライ、
四谷メディカルでもアゴニスト療法をしても、しなくても腹腔鏡で出来ると断言されました。
北正人医師は腹腔鏡の技術審査員でありながら、腹腔鏡の説明はしませんでした。
裁判でも「腹腔鏡はあり得ない」と発言。
実力はさほどなかったという事が証明されました。
しかし、それはそれだけにとどまらない話でした。


これまでの章では、私の経験を元にどのような事があったのかという事実を書いてきました。
ここからは、私の考えを論じていきたいと思います。
今までにも記していますが、まず退院後に、電話相談でいろんな事を教えて頂きました。
会社からの帰宅時に、図書館通いをして専門書や一般の医学本で読んだりしました。
ネットでも病院のHPだけにとどまらず、子宮筋腫治療をテーマにしたサイト、
産婦人科医がアップしているサイトを見たりしました。
病院のHPも関西だけにとどまらず、全国規模で見てみました。
そういう情報や、医師から教えてもらった事、今回の私の経験等を元に自分なりの考えをまとめ上げました。
そして、その為にはどうしても他院での治療方法・治療方針・治療実績などのデータが必要でした。
それは、神戸市立医療センター中央市民病院でどういう治療が行われているのかという事を示すためです。

【私に対する他の治療法は】

では私に他の治療方法は無かったのか。
答えは否です。
何と言っても地裁の尋問で北正人医師が言いました。

「私が温存妊娠希望言っていたら、アゴニスト療法をして核出術をした。」

と。
東大病院では

「様子を見る=経過観察」

で、手術を勧めません。
宮本和尚医師のように全摘を勧めておいての、「するかしないか」とは訳が違います。
全摘と言われながら、「するかしないか」だけでは、突き放されたような気持になりました。
そもそも巨大筋腫で不安なのに、突然死とまで言われています。
患者は不安に駆られます。
手術しかないと追い込まれます。
東大病院のように「様子を見る」と言われたら、患者は大丈夫と安心できます。
もちろん問診もしてもらえます。
子宮を残すことも、頭の中に入れてもらえます。
そして手術するなら、

「アゴニスト療法をして腹腔鏡でトライ」

です。
何故アゴニスト療法をするのか。
それは「このまま(大きいお腹のまま)筋腫をほじくり出すと半端ない出血になる」(第3章東大病院)からです。
手術のリスク=患者の負担を考えてくれます。
そして、そのアゴニスト療法をする過程で、治療方法の選択肢が増えたはずです。

逆に、核出術をするに当たって、わざとアゴニスト療法をしない病院もあります。
それは、アゴニスト療法をすることによって、小さな筋腫がさらに小さくなって、
確認が困難になり、取り残しにより、再発するリスクがあるからです。
若い方ならそれはそうでしょう。
では、私の場合はどうでしょう。
アゴニスト療法をして大きな筋腫は小さくなりました。小さい筋腫は確認が困難なほど小さくなれば、そしてそのまま閉経になれば・・・。
私の勝手な妄想でしょうか。
紹介元の産婦人科医も、紹介先も、誰も私にMRIの説明も、アゴニスト療法の説明もしてくれなかったからです。


腹腔鏡で有名な四谷メディカルキューブの先生にMRIを診てもらいました。 (初診の北正人医師と同じ状況です)

「腹腔鏡プラス小切開で全摘、今回の場合、 アゴニスト療法をするかもしれない、 手術を避けるのなら、アゴニスト療法プラス動脈塞栓術、 妊娠希望があるのなら、アゴニスト療法をして小さくしてから、不妊治療をしてもらう」

でした。
細かく治療方法を提示してくれました。
たとえ全摘でも腹腔鏡でしてもらえたら、大きな傷を残されて、ケロイドの事を
「もっと赤黒くなる」と言われるより、はるかにましです。
妊娠希望がある場合はアゴニスト療法というのは"ガイドライン"通りの答えです。
百歩譲って、手術だと全摘しかなかったとしても、腹腔鏡やアゴニスト療法はあったはずです。
その過程において治療方法の選択肢が、可能性が増えたはずです。
他にも第6章の北正人医師の「各病院の特色その1」で載せたとおりです。
「第5章の実力のある病院」でも、先生方が仰っています。

これらが本来の医師の説明、治療でしょう。
どういう説明・治療が真に患者の事を考えていてくれるものなのか。
この違いをどう思われるでしょうか。

北医師から腹腔鏡の説明が無かったのは明らかです。
北医師に上記の先生方のような医師としての良心・資質・技術はなかったという事です。
それどころか私には腹腔鏡の説明は不要と蔑視されたのです。
わかりやすい答えがネットに出いていました。
私と同じぐらいの年齢で未婚の巨大筋腫の方が、大学病院の教授から言われたのが、

「あなたの年齢なら開腹全摘が適応です。腹腔鏡は若い人のためのものです。」

北正人医師のような医師が他にもいるという事です。
だからと言って、東大病院のように「年よりか若いかは関係なし」という考え方の先生がいらっしゃるのも事実です。
年齢関係なしに、腹腔鏡手術をしてくれる良心的な先生は確実にいらっしゃいます。

開腹全摘しか方法が無かったというのならともかく、他に方法はありました。
妊娠希望・子宮温存希望のあった患者がこんな治療されても、何もいいことはありません・・・。

私が指導医の事を聞いていたら、同意書にサインをしていなければ、北医師に戻っていれば、他院に行っていれば、明らかに今とは違う人生があったのです。


【他院の巨大筋腫の治療法及び実績】

神戸市立医療センター中央市民病院では、当時のHP(第6章 青木医師)でもあるように、

【巨大筋腫は開腹全摘】と一律に決まっていました。

それに反して、日本医科大学では

「他院で開腹全摘と言われて来た方にGnRHアゴニストを用いて筋腫核を小さくした後、できるだけ腹腔鏡手術を行います。」

(第6章 北正人医師)
他の病院でも臍上の大きい筋腫にGnRHアゴニストの術前投与で小さくなったら腹腔鏡です。よくある治療方法です。
産婦人科ガイドラインでも、

「子宮筋腫が手拳大以上の場合はすべて治療の対象とされていたが、近年では診断法の向上や社会状況の変化によって、 単に大きさだけでなく年齢や症状、さらには患者の希望などによって個別化して治療方法を考えるようになった。」

です。

まさしく日本医科大学の言っている他院とは神戸市立医療センター中央市民病院の事だったのです。
しかも、GnRHアゴニスト療法すら適応無でした。
アゴニスト療法適応無だと、開腹全摘以外にあり得ません。
そして、そこには妊娠・子宮温存希望・傷も小さくなどの患者希望は存在しません。
故に、患者希望はきかない、聞いたらもみ消してしまうのです。



世間一般とは真逆の、時代遅れの治療を行っていたのです。
そしてそれには、それなりの理由がありました・・・。
それでは、なぜ他に治療方法があったにも拘らず、そんなに開腹全摘手術を患者に押し付けるのか。
第7章では、その答えを解明していきたいと思います。


参考までに子宮筋腫治療に力を入れている病院の治療方針・実績を挙げます。
今回の手術の後、数々の病院のHPを見てきました。
子宮筋腫治療に力を入れている病院はいくらでもありました。
腹腔鏡に力を入れている病院もいくつもありました。
そういう病院で謳われているのが、

「他院で開腹全摘と言われても、当院でアゴニスト療法後に腹腔鏡で出来る」

決まり文句のように、いくつかの病院で見ました。

「巨大な筋腫や多数の筋腫でもほぼ100%で子宮温存が可能。」
「上腹部に達する超巨大子宮筋腫でも条件が整えば、LAM(腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術手術 )を施行。」

と謳う実力派の病院もいくつかありました。
逆に言えば、「巨大子宮筋腫に対して、アゴニスト療法の適応がありません」などと謳っている病院は見たことがありません。
また他にも謳われているのが、具体的な症例です。

「摘出筋腫数が最も多かった症例では108個。核出した一個の筋腫で最も大きかったものは4,050g。」
「筋腫個数には制限がなく、100個以上の症例」


もっとすごいのは200個と謳う施設もあり、このように具体的な例を出している病院もいくつか見ました。
そういう施設で謳われているのが

「医療施設ごとにLM(腹腔鏡下子宮筋腫核出術)の手術適応が異なります」

でした。
そして

「経験豊富な医師の診察による判断が必要」
「日本でもトップクラスの技術を誇る医師により、質の高い手術を提供しております。」
「手術法の決定に際しては、最終的には患者さんの希望を十分に考慮」
「比較的大きな子宮筋腫の患者さまが多いため、大半の症例に対してLAMを採用しており、 子宮温存を希望される方は出来る限りお応えする方針。」


HPを見ると、実力の程や患者の気持ちに配慮したコメントなどに気づきます。

腹腔鏡手術のメリット
腹腔鏡下手術は開腹手術と比較し以下のような特徴があります。
手術の傷が小さく美容的
術後の痛みが軽い
手術翌日の午後から歩行可能
入院期間が短い
早期の社会復帰
術後の癒着が少ない(卵管などの癒着が起こり難く、術後不妊症になることが少ない)

以上のような事は、数々の子宮筋腫治療のサイトで謳われている事です。


また、合併症に関しても
「手術の合併症については、平成28年の373例の子宮筋腫核出手術(腹腔鏡下・腹式・子宮鏡下・腟式)症例中、同種血輸血が2例(腹式症例が2例)、 腸管損傷が1例、膀胱損傷や尿管損傷などはありませんでした。」
このような記載を見ました。
これを見る限り、神戸市立医療センター中央市民病院の、宮本和尚医師の「人工肛門」発言は如何なものなのでしょうか。



他院の治療方針・特色2

内視鏡手術に力を入れている大学病院のHPでは


「婦人科領域では、良性手術総数における内視鏡手術の割合は、2001年以降は常に8割以上」

です。

研修医の育成に関しても、内視鏡技術認定医の育成に力を入れています。
病院の治療方針と実績・研修医の育成の方針が一致している良い例と言えるでしょう。

また阪大病院では、2017年度実績として、「婦人科手術件数617件(子宮悪性腫瘍手術の64%は内視鏡手術)。」
手術件数の一部ですが
良性付属器手術 104 件(うち腹腔鏡76 件)、

良性子宮手術(内膜増殖症含む) 85 件(うち腹腔鏡41 件)

子宮鏡下手術 21 件
とありました。
良性疾患だけにとどまらず、悪性疾患までもが、腹腔鏡手術の割合の高さが見て取れます。

さらに研修プログラムで謳われていたのは、
「今の阪大病院の症例は合併症が多く、重症度・難易度が高く初心者向けではありません。」
研修医育成プログラムまで読むと、その病院がどのような治療方針、治療実績があるのかが読み取れます。
神戸市立医療センター中央市民病院と比較して頂ければと思います。