晩婚化・晩産化で増える超高齢出産 海外での卵子提供
第4章 増える超高齢出産
N先生(元N産婦人科)
漢方の煎じ薬をもらっていた先生にお話を聞いてもらいました。
・卵巣の出血は血豆と一緒で、血は出た瞬間は赤いけどだんだん黒くなる、 出血とはそういうもの。赤から黒くなる。
内膜のポイントを取らないと、風船の殻だけ取っても、組織検査に出てこない。
チョコレート嚢腫と断定できないし、出血性黄体嚢胞の可能性も否定できない。- ・腐っていたと言葉が気に食わん。医者として患者に何て言い方するんや。
- ・下っ端の先生が問題提議できるかどうかの雰囲気、医局の話。
上の先生と下の先生の力関係がどうなっているのかわからない。
要するにお偉いさんが手術しろ言うてるんやったら、黙って手術する。 もっていくかもしれない、でも、文句たれの先生やったら患者こんなん言うてますけど、どないしましょって言うやろな。意欲あったら、とにかく手術やな。 - ・40何歳で、お産するなんて本当に命がけ。産婦人科医なんて絶対にさわりたくない。
帝王切開とかそんな簡単なものじゃない。
よそで産んでもらう為に、大きな病院へ行かされる。中央市民はわざわざ、そんなん(妊婦)作らない。
よそで作ったから、仕方ないから、引き受けるだけ。
・「子宮の手術で、入院してからでも、手術の直前でも、嫌だと思ったら、帰ってきて下さい」
我々は会員さんにそのようにアドバイスしています。
・会員さんの中には子宮筋腫の手術において、「お腹を開けて全摘しか出来ないようだったら、何もしないで閉じてください」
そのように医師に言い切った会員さんもいます。
・閉経前はホルモン量も少ないので、そんなに大きくなるわけではない。
・20代、30代から子宮卵巣取るわけにはいかない。
・婦人科でピルを出すときには必ず血液検査をする。内科で風邪薬を出すようなわけにはいかない。
・腕に自信のある医師が、全摘で時間かからないから、手術に対するリスク少ないから、わざわざ副作用の出るリュープリンをするかしないかは医師の判断。
・全摘なら通常1時間ぐらいです、かかっても2時間ぐらいです、3時間はかかりすぎ、何かあったんでしょうか。
・核出術において2度目だから、大きいからできないという事はありません。
・核出の時、アゴニスト療法をすると、筋腫が硬くしまって、コロッととれて出血を起こさない状態になる。
・12cmの筋腫を剥離するのと10cmの筋腫を剥離するのとでは臓器に対しての2cmは差が大きいです。
・子宮は動脈が大きく通っているので、血液量が非常に多い臓器です。核出術は出血量が多くなります。
・妊娠したいのなら核出術をしないといけない、多発性ならいろいろなこぶを刳り抜き、それを縫って成形して、子宮をきちんとした形に戻さないといけない。
・全摘は出血量、他の臓器との癒着を剥離するのに時間がかかるので、そういう事を考えてリュープリンをしてからという事になります。
あなたの多発性がいろいろな臓器と癒着していれば、剥離しなければならない。
すると剥離にかかる時間とか、いろいろ総合的に考えると、リュープリンなどをうって、子宮筋腫を小さくしてからというのが医師の判断になる。
それは、医師は患者の体にかかる負担、術後とか、自分がこれからやろうとする手術に対するリスクとか、これ自分のリスクイコール患者のリスクなんです。
必ずしもリュープリンとは限らない、小さくするのはホルモン療法あるから、ただリュープリンは即効性がある。
・腹腔鏡だと、全摘よりも、出来ている場所にもよるが、核出の方が簡単。
・患者の手術に対するリスクを最小限に抑えるのが当たり前の考え方。
・核出ではリスクは取らない、一番大きいのを取って、次に大腸と癒着しているものを剥離して、 大腸を傷つける危険性がある時は、医師は当然その筋腫を残す。
手術をすることによってそこから先の患者に与えるデメリットを考えれば残すという事もある。
・取る位置によって他の臓器傷つける危険性があるとか、取ったことによってさらに出血が増えるような時、 動脈が通っている大きい筋腫があったら、剥離するのは難しいから、動脈切ってしまうから、残して、あとはホルモン療法していくと考えます。
・子宮筋腫が大きいと、子宮全体が大きいと開腹で周りの臓器と剥離していくから、 全摘が安全と言う訳では無い。
・どの病院でも、どの医師でも安全にできるのが開腹です。帝王切開だろうと子宮筋腫だろうと、子宮癌だろうと、どの医師もある一定のレベルの技量をもってできる、
・9cmや4cmぐらいのものが3,4個あって、腹腔鏡で核出術して、全部取りきれず、残った筋腫に対して、アゴニスト療法をするかどうかは医師の判断。
手術を受ける前に医師に手術の執刀がいくつぐらいあるのか確認した。
・アゴニスト療法の術前投与でお腹が小さくなって、患者が手術嫌と言ったら、医者はそれを良しとしないかもしれないが、 どうしてもという事なら、ホルモン療法する、それなりのリスクはあるが。
以上がたんぽぽで聞いた話を抜粋したものです。 (あくまでも私の質問に対して教えて頂いたことです)
たんぽぽの相談員は医療従事者ではありませんが、病気の事に関してよく勉強されています。
東大病院の先生を招いて話を聞いたり、手術のビデオを見たり、MRIもある程度わかるとの事です。
また会員同士のおしゃべり会で、私が今回の治療について話した後、他の会員さんからこんな発言がありました。
その方は40代半ばの既婚者、未産婦、私よりも子宮筋腫は小さなものでした。
「不妊治療をしていたが、あきらめて、筋腫の治療に切り替えた。
知り合いから、いい病院があると聞いて行ったら、初診でいきなり手術の話をされて、具体的に傷の説明とかされて、今日手術の予約を取って帰って下さいと言われた。
あんまりすぐに手術、手術と言ってきたので、気持ち悪くて、予約しないで帰った。
あとから聞いたら、その医師は京大出身だった。」
これが患者の生の声です。
(この話のポイントは"不妊治療をあきらめた"です。不妊治療をあきらめた=妊娠希望なし=子宮温存の必要なしです。
さらに手術予約をすぐとるという事はアゴニスト療法をしないで開腹全摘手術をしようとしたのでしょう。
私と同じパターンです。
ただこの患者さんは私より筋腫が小さかった為、余裕があり、断わることができたのでしょう。)
また、この方が私と同じ事を仰ってました。
「不妊治療をあきらめて、筋腫治療で外来で待つ時、お腹の大きい人と並ぶのはつらかった」と・・・。
その一方で他の方がこんな事を仰っていました。
「腹腔鏡手術を受けた。術前は術後の癒着による腹痛とか心配だったけど、そういう事もなく、手術したことすら忘れてしまっている。 お腹の小さい傷を見た時だけ、手術したんだなと思うだけ。」
でした。
私はこの言葉に愕然としました。納得して、いい治療を受けた人とここまで違うという事を・・・。
このように書くと、京大出身の医師が皆そうなのかというふうに聞こえるかもしれません。
公平を期するために言うと、決してそういう訳ではありません。
京大系列の病院でも、温存を謳っている病院があるのも事実です。
だからこそ、敢えて、病院名、医師名を出す必要があると感じました。
※たんぽぽでいろいろ教えてもらった結果、中央市民病院でもらった摘出した子宮卵巣の写真を見て、 子宮の周りにある、大きい筋腫を核出して子宮を残すことは出来たと確信するようになりました。