北正人医師の実績:巨大子宮筋腫にアゴニスト療法適応無し
数字で見る病院の裏事情と合併症(手術の侵襲ストレス)
第7章 神戸市立医療センター中央市民病院の役割その光と影
北正人医師はやろうと思えばできる腹腔鏡やアゴニスト療法を、患者に説明することなく、
子宮全摘術をはじめ、わざと開腹手術にして患者に押しつけてきました。
その理由とは。研修医育成に必要な目標と手術の件数を、病院は掲げています。
それを達成させるために、開腹手術の患者の確保が必要だからです。
それも単純なものだけでなく、難しい症例のものも必要です。
子宮筋腫に対して、アゴニスト療法をしなければ、大きいまま手術をすれば、難しい症例となります。
その分、合併症の確率も高くなります。
実際に私の手術は難しく、術後腸閉塞を起こしました。患者の希望・安全より、研修医育成が大切です。
研修医の育成と病院の治療方針・治療実績は相関関係があるようです。
しかし、他院によっては全く違う治療方針を掲げています。
「婦人科良性疾患はお腹を切らずに治す時代が来た。」
【病院の真実その裏事情】
これまで、神戸市立医療センター中央市民病院で開腹全摘となった治療とは異なる治療方法が他院にあったこと, そして他院での治療実績及び方針の違いを挙げてきました。前ページでは、神戸市立医療センター中央市民病院が開腹全摘手術を必要とする理由と実績を述べました。
最後に、病院が掲げている研修医に対する指針・目標と病院の治療方針が結びつき、治療実績として結果が現れます。
そしてそれは病院によって大きく異なるという事を述べていきたいと思います。
今回の事で、色々な病院、大学病院のHPを見てきました。
最後に行きついたのが、関西医科大学のものでした。
関西医科大学には、神戸市立医療センター中央市民病院の元部長北正人医師が赴任しています。
尚、関西医科大学は京大の関連病院ではありませんが、歴代の教授が京大出身という裏事情がありました。
そして、そこに私の知りたかった答えが出ていました。
研修医にどれだけの手術件数・経験が必要なのか。
まず、大学独自のHPを見てみると、どこかで見たような研修医に対する指針・目標が掲げられていました。
“良性疾患では単純子宮全摘術などの開腹手術、卵巣腫瘍などの腹腔鏡下手術の執刀医ができるようになります。”
です。これは神戸市立医療センター中央市民病院と同じ目標です。
大学病院だから、当然と言えば当然なのかもしれません。
だからと言って、なぜ神戸市民の基幹病院である神戸市立医療センター中央市民病院が、 なぜ大学病院と同じ目標を掲げて、それを実践しているのでしょうか。
さらに知りたかった答えを発見しました。
関西医科大学産婦人科研修プログラム概要と具体例の中に産婦人科一般研修コース予定経験症例数がありました。
具体的に表で、どういう手術にたいしてどれぐらいの件数を必要とするのか、数字で出ていました。
単純子宮全摘出術執刀に対して3年間の間に55件(必要修了要件10件)とありました。
研修医はひとりという訳ではありません。
研修医の人数分×55件という件数が必要になるわけです。
では、関西医大病院の実績はどうなのでしょうか。
2014年度の実績として、大きく「腹式」と「膣式」、「腹腔鏡」の3つに分かれていました。
そしてそれぞれの手術にどういうものが有るか、そしてその件数が書かれていました。
良性疾患と悪性疾患がいっしょになっているので、 「腹式」の中に、「広汎子宮全摘術」「単純子宮全摘術」等がありました。
全体の手術件数が455件、そのうち腹腔鏡の合計件数が69件、「膣式」の中に子宮鏡下手術があり23件でした。
腹式は全体で300件で、全体の件数と「腹式」と「膣式」、「腹腔鏡」のそれぞれの合計件数はあいました。 腹式の一部の数字ですが、「拡大子宮全摘術or単純子宮全摘術が127件」でした。
これを見る限り、腹腔鏡の件数が少ないのは明らかではないでしょうか。
ところが、です。
次に2017年の手術実績では、 全体の手術件数が615件、そしてそのうち腹腔鏡の合計件数が205件、子宮鏡下の手術件数は66件です。 やはり、悪性疾患と良性疾患の区別がなされていないのですが、 明らかに腹腔鏡下の件数の伸びが顕著です。
また、腹腔鏡の内訳の中に2014年度には無かった項目が一つ増えていました。
「腹腔鏡下手術 単純子宮全摘術+リンパ節郭清術9例」とありました。
おそらく悪性疾患に対して腹腔鏡でやりましたよという事でしょう。
しかし、です。さほど変わらないのが「腹式 拡大子宮全摘術or単純子宮全摘術 110例/年」です。
2014年の実績の127件よりは減ってはいるのですが・・・、少し気になりました。
現在、内視鏡外科担当は2名です。
(北正人医師のみが日本産科婦人科内視鏡学会認定腹腔鏡技術認定医・審査員です。)
この3年間の腹腔鏡の数字の伸びは何を意味するのでしょうか。
確か、北正人医師は2014年度には、神戸市立医療センター中央市民病院から関西医大に移っていました。
北正人医師がいた当時の神戸市立医療センター中央市民病院には、 もう一人青木卓哉医師が日本産科婦人科内視鏡学会認定腹腔鏡技術認定医としていました。
2012年度の中央市民で手術総計1096件中、腹腔鏡は314件でした。
おそらくですが、2人しかいない割には、「よく頑張った」なのでしょうか。
しかし、北正人医師が移った関西医大で2014年度の腹腔鏡の実績69件は明らかに少なすぎではないでしょうか。
ところが、その3年後に、腹腔鏡の件数が205件、この差は何なのでしょうか。
神戸市立医療センター中央市民病院でも、北正人医師が去った後、腹腔鏡の件数は増えました。
現在、神戸市立医療センター中央市民病院では腹腔鏡の認定医は5人になっていました。
2015年10月に腹腔鏡の認定医でなかった若手医師3人が、現在、腹腔鏡の認定医になっていました。
慌ててとったのでしょう。
人数が増えれば、件数が増えるのは当然です。
北正人医師はおサボリでもしていたのでしょうか。そんな事は無いはずです。
やろうと思えばできることを、他院が当たり前にやってきた事を、していなかった・・・。
“北正人医師は、神戸市立医療センター中央市民病院でも関西医科大学病院でも、 腹腔鏡で出来たはずのものを、患者に説明しないことで、わざと開腹手術にしてきた”その証明ではないでしょうか。
少なくとも私がそうでした。
(腹腔鏡の説明もしてもらえず、アゴニスト療法の事も教えてもらえず、指導医をつけるような医師にまわされました・・・。)
そしてその3年の間に何があったと言うのでしょうか・・・。
さらに、HPに出ていたのは、
専門研修医3年目で、婦人科では指導医の指導のもと、癒着があるなどやや困難な症例であっても腹式単純子宮全摘術ができるようになります。
です。どうしても、開腹手術が必要というだけでなく、
さらに、この「困難な症例」は、私の手術がそうであったように、大きい子宮筋腫に対して、アゴニスト療法をしない事で、 わざと作る事が出来ます。
それと同時に、このような「困難な症例」は合併症などを引き起こす可能性も高くなります。
実際、私は手術時間が3時間もかかり、術後腸閉塞を起こしました。
宮本和尚医師自身が語っています。「腸管損傷・膀胱損傷=人工肛門 喉頭浮腫・血栓症=呼吸不全による死亡2人」です。
結果的に、治療実績において、関西医科大学附属病院と神戸市立医療センター中央市民病院で同じ現象が起きていました。
【近大病院産婦人科の実績・病院の方針】
それでは、比較しやすく、わかりやすい大学のHPがありました。感動的な言葉が載っていました。
「近大産婦人科は以前から腹腔鏡手術を盛んに行っており、良性疾患では9割以上です。」
もっと、この言葉を全面的に出してほしいものだと思います。
「近大まぐろ」は全国的に有名になっていますよね。
確かに手術実績を見ても、それが証明されていました。
まず、悪性疾患と良性疾患の2つに大きく分かれていました。
その良性疾患の中でさらに「開腹」「ラパロ」「膣式」そして「レゼクト・その他」に分かれていました。
(ラパロ=腹腔鏡を表す医療用語 レゼクトスコープ=子宮鏡)
合計件数が342件。それぞれの件数が「開腹」14件、「ラパロ」259件、「レゼクト」が35件でした。
「開腹」がわずか14件です!どういう事でしょうか。
ちなみに内視鏡手術担当医は5人でした。
そして謳われているのが
「まさに『婦人科良性疾患はお腹を切らずに治す時代が来た』と言っても過言ではありません。」
素晴らしい文言です。さらに謳われているのがやはりお決まりの、
「他の施設で開腹手術が必要と言われたが可能ならば内視鏡下手術を受けたい、 とお考えの際は是非一度お気軽にご相談ください。」
です。今から思えば、神戸市立医療センター中央市民病院で手術を受ける1,2年程前に、人から聞いたことがありました。 「近大病院評判がいいらしいよ、子宮筋腫とかの人がたくさん来るらしい。」と・・・。
指導医の育成に関して見てみました。
一番に挙げられているのが
「腹腔鏡認定医への道」
でした。内容を見ているとやはり、腹腔鏡の件数・症例が多いからこそ出来るというような事が書かれていました。
目指すものが違うのです!
これらの病院のコメント・治療実績・治療方針の違いをどう思われるでしょうか。
これからは腹腔鏡の時代です。
これが正解ではないでしょうか。
東京の山王病院の先生も仰ってたことです。(第5章 実力のある病院)
それでは、次の章で、神戸市立医療センター中央市民病院や関西医科大学附属病院の大元である京大病院が どのような事をHPで言っているのかご覧ください。(第8章 京大病院HP)
私は他院での治療方針や実績をとやかく言うつもりは全くありません。
高度医療や先進医療、低侵襲を謳い、北正人医師自信も、 「神戸市立医療センター中央市民病院で主に悪性腫瘍診療と腹腔鏡手術に従事し、 同院は近畿を代表する婦人科悪性腫瘍・腹腔鏡手術施設となりました。」
と謳っているのに、何故私は腹腔鏡をしてもらえなかったのか。
神戸市立医療センター中央市民病院でどういう治療がなされているのか。
その事を訴えるためには、他院で、世間一般でどのような治療が行われているのか、どうしてもその具体例が必要でした・・・。
腹腔鏡の説明が無かったから、開腹手術の説明しかなかったから、開腹しかできないのだと思ったから、そのまま手術を受けてしまった。
それがそうではないのです。
北正人医師は高名な腹腔鏡の認定医です。
その医師が腹腔鏡の説明をしない。
だからと言って、それは何も悪くない。
患者が泣き寝入りになる。
私のように人生をつぶすことになる。
これから治療を受ける人が、私のような事にならないように。
だから、声高に言わないといけない事なのです。