神戸市立医療センター中央市民病院・開腹子宮全摘手術の真実

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巨大筋腫開腹全摘手術と医師の説明
子宮全摘手術後、子宮喪失感で涙、術前の説明は、術後すべて覆されました。

第2章 巨大子宮筋腫開腹全摘手術 入院編2


子宮全摘手術後、入院中、子宮喪失感で毎晩泣いていました。
宮本和尚医師は手術してから、難しい手術だった、指導医をつけたと説明しました。
術前に聞いていたのに教えてもらえず、後から言われても、患者は後戻りできません。
この時、「卵巣は二つとも元に戻っている」と嘘の説明をされて、私も卵巣は残っているのだと思っていました。
術前の説明が手術後、すべて覆されるとは夢にも思っていませんでした・・・



・1月1日

子宮喪失感で涙


未明:昨夜の食事のせいか、夜中に腹痛あり。
すぐ治まるだろうと思って、1時間程我慢する。
その間に、病室で全館放送が聞こえた、
「急患がいらっしゃいます。病棟にいる医師は救急室に来てください。」
これを聞いて、私よりひどい人がいるのだから、我慢しなくては。
しかし耐え切れなくなって、明け方ナースコールで痛み止めを服用。
看護師さんから、こういう時にロキソニン飲んだらいいと教わる。
さらに手術後の話を聞く。

「寒がって震えていて、まるでひきつけを起こしているような感じだった。
普通、他の人はアイコンタクトなり、問いかけに対して頷いたりしたりするが、全くそういうのが無かった。
何か精神的なショックを受けているような感じがした。
手術室へ迎えに行くのは若い看護師がする。」


私は手術直後に部屋を替わりました。
この看護師さんとは、手術直後に初めて顔を合わしているのです。

午後
看護師さんが各患者をまわっていた。
同病室の一つ向こうのベッドの人の話が聞こえてきました。泣いているようでした。
その患者さんは既婚者で、妊娠中の入院でした。
どういういきさつの入院かは知る由もなかったが、お見舞いに来るご主人はやさしそうで、
2,3歳ぐらいのかわいい盛りの女の子のお子さんがいらっしゃった。
聞こえてくる話では、家は出産を考えて、新築で手すりなどをつけているという事だった。
その患者さんは、入院している今の自分の状況を嘆いているようでした。
その人なりのつらさがあるのかもしれません。
しかし私から見たら幸せいっぱいでした。
結婚しています、かわいいお子さんいます、これからもう一人生まれます、
家は新築です、そして何よりもそこまでのプロセスそのものが。
結婚もできず、子供も産めず、子宮を失った私から見たらです。

泣蜂 :「子宮喪失感で毎日泣いている。
結婚も出来ず、出産も出来ず、子宮を失って、悲しい。
お腹に傷も残って、恋愛ももう出来ない。
私の人生こんなものなのかと思うと毎夜泣いてしまう。

妹が胃がんで亡くなったが、亡くなる前に胃を取ったのは失敗だった、と言っていたのを思い出した。」

看護師 :「子宮の喪失感は誰も同じ、私もない、時間が癒してくれる。
妹さんが言っていたのは、どうせ死ぬのなら、胃を取らないで、食べたいものを食べて、死にたかったという事。」

21:30
泣蜂 :「えー。あけましておめでとうございます。」

宮本医師:「あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。」

泣蜂 :「さっぱりされましたね。」(髭剃り、散髪されていたのを見て)

宮本医師:「明日ね、手術の説明するからね、たっぷり時間とって説明するからね、今日は当直。」

泣蜂 :「母が高齢だから行ける時に行っておこうと思って、バスツアーとか行くんですけどね。
バスツアーってバイキングが付きものなんですけど、食べても大丈夫ですか。」

宮本医師:「無理をしなければ別にいい。」

泣蜂 :「今の時期って蟹なんですけど、いいですか。」

宮本医師:「蟹は消化悪いから、だめ。」

泣蜂 :「独身女性にとってアルコールって欠かせないんですけど、飲んでもいいですか。」

宮本医師:「アルコール飲みたいのは元気になってきた証拠だから飲んでもいいよ。1本ぐらいならOK。」

泣蜂  :「じゃあ、今から買いに行ってきます。」

宮本医師:「1階には売ってないよ。」

泣蜂   :「駅前にありましたよね。」

宮本医師:「退院後飲んでいいけど、今飲むのはお願いやから止めて」


・1月2日

宮本和尚医師 右卵巣摘出しているのに、「卵巣は両方とも残っている」と説明


10:10 看護師に呼ばれて、一緒に病棟のナースステーションの中にある小部屋まで行く。

相談室に先に入って宮本医師を待っていると、卓上のパソコンが既に立ち上がっていて、患者の名前がずらっと並んでいました。

私は見てはいけないものを見たと思って目をそらしました。
「こんなのだしっぱなしにしていていいの!?
逆に私の名前がこの状況で他の人に見られたら嫌やわ。」
そんな事を思いました。
私は今回の入院を会社の人には誰にも言っていませんでした。
女性の多い職場でした。口さがない人もいます。
未婚で産婦人科にかかっていると分かったら、どんな噂が立つかわからないからです。
また当時勤めていた私の会社は個人情報に厳しく、誰もいないところで、 パソコンが開きっぱなしで、しかも情報が出ているなんて考えられない事でした。
その後、宮本医師が入室し、パソコンの画面から私の名前を捜そうとしていたので、
私の方がいち早く見つけて、宮本医師に「ここ、ここ」と指をさして示しました。
宮本医師が「えっ。」と言うので、
再び「ここ、ここ」と指をさして示しました。
そこで宮本医師が私の名前をクリックして画面が開きました。
私はその画面を見てメモに多発子宮筋腫、時間:3時間2分、
出血量974mlと書き写したところで、宮本医師の視線を感じて、
宮本医師の方に向き直し、説明を受けました。

宮本医師:「癒着がひどくて全部取りきれませんでした。
癌になったら、残っている部分を取ると、膀胱、直腸に穴があくので、人工的に排出する人口膀胱になる。
今回の手術でも無理に全部子宮を取ってしまうとそういう状況になってしまう。
残しておくことによって、子宮脱や、性交障害になりにくい。 アメリカでは残す事が多い。」

泣蜂 :「人工肛門なんて最初に聞いてませんよね。」

宮本医師:「そんな事初めに言ってたら、手術してなかったでしょ。」

泣蜂 :「・・・」
心の中で「何よ、それ」と思いました。
私は最初に外来で「手術迷っている」と言いました。

宮本医師:「膀胱と卵巣は二つとも筋腫によって吊り上げられていたが、今は元に戻っている。(イラスト)

排卵痛とか出血がたまにあるかもしれないが、気にしなくていい。
500ml以上の出血は、自己血は手術中に戻した。
腸閉塞は疲れた時、免疫力が低下した時、暴飲暴食でなることがあるので、再発したら入院になる。
一度なっている人はなる可能性があるがいつかはわからない。10年後という事もある。
手術が大変だったので、自宅療養は1ヶ月又は2週間。」

泣蜂 :「過敏性大腸炎があるが腸閉塞起こしますか。」

宮本医師:「過敏性大腸炎ではならない。」

泣蜂  :「毎晩子宮喪失感で泣いているんですけど。」

宮本医師:「そんな事深入りしません。手術前入るのに時間がかかったと聞いている。」


泣蜂  :「・・・」 こんな若い医師にこんな事言っても仕方ないんだと思いました。

※この時、右卵巣をチョコレート嚢腫で摘出しているのに、その話はないどころか、「元に戻っている」と嘘の説明をされました。
そして退院後の1月16日に卵巣摘出の話が出ました。


後日、宮本医師は"卵巣の説明"を言い忘れた事を、いろいろ言い訳をしましたが、後医の開業医の先生からは、
「ないものをあると言ったんやから、虚偽の説明やね。」と言われました。
そもそもパソコンの画面を見ながら、説明をしているのです。
それで言い忘れるという事があるでしょうか。
私もパソコンの画面から、手術時間、出血量等をメモに書き写しました。
そしたらそこに右卵巣:チョコレート嚢腫と出ていたはずです、私はそこまでは見ませんでしたが。
それがなぜ説明できなかったのか。
それは最初に説明がなされていないからです。
「卵巣は二つともおいておく」などと説明をしているから(外来11月7日)、言えなかった。
さらに何故ここで言えないか。それはここが病棟だからです。
他の医師、看護師がいます。
私が"人工肛門"の下りで、宮本医師に「そんなこと聞いていませんよね」と言いました。
だから、「卵巣とった」などと言って、私がまた「そんなこと聞いていませんよね」と言って騒いだら、他のスタッフに聞かれたら、「やばい」とでも思ったのでしょう。
だから、退院後の1月16日に言ったのです。
退院後の外来なら、私が騒いだところで、自分一人の対応です。
それも組織診断票で悪いと出れば、取られても仕方ありません。
ところがその組織診断票で悪いと出なかった、だから、自分の口で「腐っていた、腐っていた」です。(あくまでも私の推論ですが)
さらに宮本医師の「そんな事深入りしません」は後の地裁での尋問で裏付けされました。
「原告の内心まで忖度して、適応の無い偽閉経療法等の温存療法を繰り返し説明しなかったことに落ち度があるのか。」です。
さほど患者の気持ちは考えてもらえないという事です。
※忖度:他人の気持ちを推し量る事

18:10 林先生によって腹部エコー、

看護師 :「内診しないんですか。」

林医師 :「内診しない約束になっている。」

泣蜂  :「傷口のところ洗っていいんですか。」

林医師 :「あまり擦らない方が良い。」

看護師 :「泡で洗ったらいいのよ。」

泣蜂  :「泡が良いんですね。」

林医師 :「えっ、泡って!?」
林医師が動揺しながら言いました。

エコーの時、私の手が林先生の手に当たり、熱かったので
泣蜂  :「先生熱あるんじゃないですか。」

林先生 :「大丈夫。朝からあったけど、それでも宮本先生と一緒に手術した。慣れているから大丈夫」


部屋に宮本医師が来られました。
お昼に終わったはずの手術の話を、また話し始めました。

宮本医師:「泣蜂さん、今回の手術難しかったよ。 難しかった、難しかった、今回の手術は最初から難しいとわかっていたから、いつもなら林先生と下の先生二人つけてするけど、 今回は最初から難しいとわかっていたから、子宮を取るかどうかは上の先生に判断してもらった。」


私はこの話を聞いて「えっ」と思いました。
どういう事かとショックを受けました。
まるで自慢したいのか、それとも褒めてでももらいたいかの如く聞こえたが、 何も言えないままでいると、そのまま宮本医師はすごすごと帰っていきました。

※これがふたつ目のショックでした。
(一つ目は昼間の「そんな事、言っていたら手術してなかったでしょ」です)
なぜ私は「えっ」と思ったか。
それは入院前の外来の11月7日に宮本医師にした「出来るんですか」 の質問の答えがここで初めて返ってきたからです。

私はもう手術されて、お腹を大きく切り開かれ、子宮、卵巣、卵管根こそぎ取られています。 (この時はもちろん卵巣・卵管の事は知りませんでしたが)
根こそぎとられてから今更そんな答えが返ってきても患者は後戻りできません。
ただ、この時の私はずっと寝っぱなしだったのと、食事もさほどしてないなどの事が相まって、 頭が回らない状態でした。
その為、宮本医師の説明がどういう事なのかすぐには理解できませんでしたが、 この時の宮本医師の説明は、頭の中にずっと残っています。
またスケジュール帳を持って行っていたので、記録としてつけていました。

1月1日子宮喪失感で涙    カルテの記載は「手術の説明を行った」
*カルテ1月1日の子宮喪失感で涙・1月2日の宮本和尚医師のカルテの記載は「手術の説明を行った 1月4日退院予定 1月23日外来予定」だけでした。

卵巣は元に戻っているのイラスト
「卵巣は元に戻っている」の説明のイラスト


・1月3日


AM看護師さんと雑談
看護師 :「元町は父の勤務先があったから、よく一緒に食べに行った。
中華のおいしい店の姉妹店があるよ、安くて おいしい。」

泣蜂 :「今度行ってみます。宮本先生から蟹は消化悪いからダメって言われた。」

看護師 :「蟹が消化悪いなんて思わないけど。看護師には高校の時になろうと思った。
志は高く持とうと思って、この病院を選んだ。
ここならいろんな重症な患者さんとかいらっしゃるから。」

泣蜂  :「えらいですね。頭が下がります」
私は高校の時にそんなこと思わなかった。
この時の看護師さんから「手術の時に腸を引っ張り出して、また元に戻すのよ」そんな事も教えてもらいました。

16:05 部屋にて
宮本医師:「当直明けで昼寝していた、朝は林と一緒にオペした。
自宅療養は一週間でも出社可能。仕事は上が加減してくるはず。
休みも労基で守られている、自分で体調みて決める。
証明書必要なら書きます。」

泣蜂 :「証明書はいらない、私が休みたいと言えば休ましてくれる。予約は変更できますか。」

宮本医師:「診察の予約変更は電話でできる。」

泣蜂   :「お腹がまだ痛むんですが。」

宮本医師:「お腹が痛むのは良い兆候。家に帰ったら他の事で気が紛れて、気にならなくなる。吐き気きたら気をつけて。」

泣蜂   :「昨日聞いた上の先生って誰ですか。」

宮本医師:「手術は自分より上の青木先生に立ち会ってもらった。
通常のオペなら自分と林先生、さらに若い先生についてもらうが、今回は難しかったので、自分より上の先生についてもらった。」

泣蜂 :「お世話になりました。ありがとうございました。」

病棟カウンター
林医師に上記の事、訊いてみました。

泣蜂  :「宮本先生自信なかったんですか。」

林医師 :「そんな事は無い、よくある事。」

泣蜂  :「外来では自信たっぷりでしたよ。宮本先生には内緒でね。」

林医師 :にやっと笑う

・2014年1月4日 退院

子宮筋腫

子宮筋腫は子宮に発生する良性腫瘍で、婦人科疾患のなかで、最も頻度の高いものです。生殖年齢の婦人の4~5人に1人の割合で発生す
子宮筋腫の分類です。


筋腫の大きさ、症状の有無で治療が薬物療法と手術療法に分かれます。

・大きさが手拳大以下で、特に症状が無ければ経過観察。

・大きさが手拳大以下で、症状があれば薬物療法。



・大きさが手拳より大きい、もしくは症状がきつい場合、手術療法になります。
妊娠希望・子宮温存希望により筋腫核出術か子宮全摘術になります。
手術の方法としては、腹式(開腹)・膣式・腹腔鏡下があります。
他に治療としてUAE(子宮動脈塞栓術) ・FUS(集束超音波治療)

月経がある間は筋腫は少しずつ大きくなりますが、閉経すれぱ筋腫は次第に縮小します。

GnRHアゴニスト:下垂体機能を抑制し、卵巣からのエストロゲン産生を低下させ、筋腫を縮小させる。

血栓症(静脈血栓・肺血栓・脳血栓)について

血栓症とは血管の中に血のかたまり(血栓)ができ、血管が詰まって血流障害が起こる病気。
下半身に起きやすく、手術や術後に安静にしていることで血が固まりやすくなり発症します。
血栓はときに血流に乗って移動し、肺・脳・心臓などの血管を詰まらせ、肺梗塞・脳梗塞・ 心臓ショックなどを起こす可能性があります。
経口避妊薬は血栓発症のリスクがある為、手術前4週間・術後2週間は休薬の必要があります。
(地裁 病院側証拠抜粋)

D-ダイマー

D-ダイマーは血栓が形成・溶解されることに関連して生成される物質であり、 身体のどこかで血栓が存在していることを間接的に評価するマーカーとなります。
血液検査でD-ダイマーを測定します。